※三和土についての説明は三和土その1のページをご参照ください。
上の写真の模様は「源氏香」という図柄です。
「源氏香」とは香道の中で、ある種の組香(くみこう)、もしくは芸術品の紋様として利用される縦線と横線からなる図柄である「香の図」のひとつで、その芸術性の高さから、着物やその帯、重箱などの模様、家紋としてもよく使われています。また、和菓子においてもこれを模しているものがあります。源氏香の名は源氏物語から名づけられ、全54帖のうち、桐壺と夢の浮橋の2帖を除く52帖の巻名が一つ一つの図に附されています。(52種の図柄があるということです。)
※「組香」とは何種類かの香りを組み合わせてその香木の香りを嗅ぎ当てる遊びです。
興願寺薬師堂内の土間にある、上記写真の図柄を説明します。
左上から順に「松風」、「初音」、「蛍」、「若菜(上)」という図柄です。
「松風」は秋を、「初音」は正月(冬)を、「蛍」は夏を、「若菜(上)」は春を、それぞれあらわしています。