三和土1

tatakikachimushi  tatakigankou

三和土(たたき)

「敲き土(たたきつち)」の略で、赤土・砂利などに消石灰とにがりを混ぜて練り、塗って敲き固めた素材のことです。3種類の材料を混ぜ合わせることから「三和土」と書き、土間の床に使われます。

「敲き土」とは花崗岩、安山岩などが風化して出来た土をいいます。石灰と水を加えて練ると硬化する性質があるため、そこにこれらの土を混ぜ込んで固めます。長崎の天川土、愛知県三河の三州土、京都深草の深草土などの叩き土に石灰や水を加えて練ったものを塗り叩き固め、一日二日おいた後に表面を水で洗い出して仕上げとします。

もともとはセメントがなかった時代に、地面を固めるために使われたとされています。現在では、コンクリート製やタイルを貼った土間なども三和土と呼ばれることがあります。

 

※ 写真左はトンボをあらわしたもので「勝虫(かちむし)」といいます。これは、トンボが素早く飛び回り害虫を捕食し、また前にしか進まず退かないところから「不転退」の精神を表すものとして、「勝ち虫」とも呼ばれ、一種の縁起物として特に武士に喜ばれたところからきています。

※ 写真右「雁行(がんこう)」といい、空を飛ぶ雁の列をあらわしています。また、「秋」をあらわすものでもあります。

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