浄土真宗では「お盆」、あるいは「お盆のお墓参り」を特別視してはいません。
しかし、お盆といえばお墓参りをして・・・というのが一般的でしょう。
お盆に限らず、お彼岸などもそうです。日本の一般的な習慣として根付いています。
これは素晴らしいことではないでしょうか。
お盆といえば、会社も休みのところが多いでしょう。学校だって夏休みです。
家族揃ってお参りできる少ない機会です。
「お盆のときくらいは・・・」とみんな揃って参ることに意味があるのだと思います。
おじいさん、おばあさんが。お父さん、お母さんが。そして子が孫が。
揃ってお墓の前、仏壇の前でお参りすること。親・祖父母がその姿を子や孫に見せることに大きな意味があるのではないでしょうか。
昨今では年長者に対する敬いの気持ちが薄れてきています。
先祖に対して、先人に対して敬う姿を常に子供に見せることによって、そういう気持ちが育まれるのではないかと思います。
セミの鳴く、照りつける日差しの中、汗をかきながらお墓に参る姿は美しいものです。
そういう姿を、思い出、物語を後に伝えていくということが「お盆」の意義なのではないでしょうか。
余談ですが、お墓に参るときに「お供え物」を持っていくのはかまいませんが、かならず参った後、お持ち帰りください。
犬や猫がそこを荒らす原因にもなりますし、何より、食べ物を腐らせて粗末にするなんてもってのほかです。(これは仏壇のお供えにも言えることですね)
持ち帰って、みんなで楽しく食べてください。それも大切な「供養」なのです。