真・行・草について

真・行・草とは楷書、行書、草書と同様に考えていただければ分かり易いかと思います。
一休(一休宗純のこと。いわゆる一休さん)の書によると、若年の修行時代を「真」、寺を出て俗人化してゆく時代を「行」、晩年のいわゆる破戒僧時代を「草」として、その人生観を美学とし、楷書・行書・草書の順で書くことによってあらわしています。
つまり、「真」とは実体が厳格に完備したもの。それがやや砕けて軟らかな形式になったものは「行」、さらに省略化され軟らかさを増したものを「草」といいます。これら三つを合わせて、形式的に変化する三つの格を真・行・草といいます。

 

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薬師堂横の本堂へと真っ直ぐに続く参道は「真」をあらわしています。

 

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客殿と薬師堂の沿路は少し崩した風合いで「行」をあらわしています。

 

 

sou本堂入り口の階段前の石畳は「草」をあらわしています。

薬師堂の踏越石(さざれ石)も草のあつらえです。

 

 

 

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