飛石

tobiishi
飛石とは

日本庭園を渡り歩く足場とするために、飛び飛びに配置された石のことで、茶の湯の発展と共に露地で使われはじめました。

千利休以前の露地には飛石がなかったようで、江戸初期に書かれた「南方録」に
『休のもず野は、露地すべて芝生なりとかや、飛石なき事相応なり、当国抔砂地多石無きもよろし、苔地抔はせきだの裏しめりて悪し、飛石にすべし』(訳:利休の堺の露地は芝生なので飛石がなくてもかまわないが、京都のように苔地の庭では、雪駄の裏が湿るので飛石の方がよい)とあります。

日本庭園の中では歴史的に比較的新しいものですが、「渡り六分で景四分」または「渡り四分に景六分」という表現にあるように、景と実用を兼ね備えたもので、現在では露地以外でも多用されています。
しかし手軽にあつかえるものだからこそ、使い方に気をつけなければいけないともいえます。

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