Q-法事を引き上げるのは良いが延ばすのは良くない
A-そんなことはありません。本当は「当たり」の日に行うのが望ましいのですが、お参りされる方の都合で休日を選ばれることが多く、当たりの日を過ぎてから法事を行うとなると「忘れていて慌てて法事をした」ようにもみえるので引き上げて行っているだけです。誕生日のプレゼントを誕生日前に渡すか、誕生日を過ぎて渡すか、みたいなもんです。
当日がダメなら、皆がお参りできる日を決めて一所懸命勤めれば、先だろうが後だろうが、何の問題もありません。
Q-四十九日が三月にかかると良くない
A-まったく関係ありません。
これには色々説があるのですが、昔の商人が49日も休んでいられないから・・・とか、「始終苦が身につく」といった語呂合わせだとか・・・。なんにせよ理にかなったことではないので無視してけっこうです。
どうしても気になる方は・・・自分が亡くなるときは月の初めに亡くなるようにしましょう(笑)それは冗談ですが、実際に10日頃以降に亡くなった場合はまず、四十九日が三月にかかることになります。半分以上の方がこれに当たることになりますね。宗派を問わず四十九日は四十九日で勤めればいいのです。その間は亡くなった方からいただいた仏縁を静かに自分の身につけていく期間だと考えればいいのです。
Q-葬式から帰ったら塩で清めないといけない?
A-亡くなった方が、あなたにとって汚らわしい人だと思うなら清めてください。
そんなことないですよね?
Q-お焼香の回数って?
A-宗派によって違いますが、真宗興正派である興願寺の場合は2回です。仏様に供える分(献香)と自分を清める分で合計2回と考えてもらえばけっこうです。同じ浄土真宗の本願寺派(西本願寺)の場合は1回、大谷派(東本願寺)の場合は2回となっています。たいていは、みなさんが焼香する前にお坊さんが焼香すると思うのでそれを見て判断してもいいと思います。
ちなみに一般的な焼香作法としては、①焼香器の一歩手前で一礼 ②一歩進んで焼香 ③合掌礼拝 ④一歩下がって一礼 これが一番スマートな作法だと思います。
「格好良く」というのが作法においては一番大事なところです。
Q-仏壇のお供え物ってどんなものをすればいいの?
A-基本的に何でもOK(さすがに肉とか魚は・・・ですが)です。ただし、必ずお参りしたら食べるようにしてください。傷んだり腐らせたりして捨ててしまうようなことだけはヤメてください。ですから自分の食べたいものをお供えすればいいんです。
小さなお子さんがいる家庭ならば、お子さんが喜ぶようなお菓子でもいいですね。「仏壇の前に座って、ちゃんと手を合わせてお参りしたら食べてもいいよ」って。
Q-不祝儀袋には何て書けばいいの?
A-お坊さんに対するものであればすべて「御布施」でかまいません。葬儀に参列する場合は「お香典」、法事などの場合は「香典」または「御仏前」でいいと思います。これなら宗派問わず大丈夫です。
また、水引の色についてですが、葬儀などに際しては白黒あるいは黄白、満中陰より後は真宗の場合は紅白でも大丈夫です。
黄白の水引については京都で古くから使われていたもので、皇室に献上する品には紅白の水引がかけられていたのですが、この紅白の色は紅の色が深く、一見すると白黒に見間違えるような色だったのです。そして京都の公家社会では悲しみをあらわす色として黄色を使う習慣があったので、紅白と白黒の混同を避けるために一般人にも法要時などには黄白を使うという習慣が広まったということです。
真宗の場合は満中陰より後は紅白でも大丈夫というのは、真宗の場合は法事というものを「悲しみ」ではなく「喜び」としてとらえているからです。もちろん黒や黄色を使ってもさしつかえありません。
他にも随時追加していきますので、ご質問などありましたら、どんどんお寄せください。